イーズ・ミュージック記者発表への
(社)日本音楽著作権協会(JASRAC)参加について、
当協議会の見解をJASRACへ提出致しました。



1998年12月24日
社団法人 日本音楽著作権協会
会長  小野 清子 殿

ネットワ−ク音楽著作権連絡協議会
代表世話人 佐々木 隆一



イ−ズ・ミュ−ジック記者発表への貴協会参加について
 
  拝啓
さて、首件につきまして、先般ソフトバンクグル−プが設立するイ−ズ・ミュ−ジックのインタ−ネットによる音楽配信事業の記者発表に、貴協会の役員が同席されたことは、貴協会の評議員である向谷氏の同社に対する出資の問題も含め、貴協会の立場上、公益法人としての配慮に欠けるものとの多方面からの批判がなされていると聞いております。
 ネットワ−ク上での音楽著作物の使用料規定を巡る貴協会との唯一の交渉窓口団体である当協議会としても、この問題を由々しき事態と受け止め、その推移につき、これまで貴協会の釈明を含め、重大な関心をもって見守って参りました。しかしながら、貴協会の釈明されたところによっても、依然として釈然としない感が残りますので、本書を持ちまして、当協議会の意見および要望を述べさせていただきます。
   貴協会は言うまでもなく、民法上の公益法人であり、かつ仲介業務法に基づく文化庁長官の許可により、音楽著作物の著作権管理を行う、日本で唯一の集中管理団体であります。今回の貴協会の行為は、そうした公けの団体としての認識に欠けるあまりにも軽率な行為であり、当協議会としても遺憾の感を禁じ得ません。また、当協議会はこれまで、ネットワ−クによる音楽配信に関する認識を共通にするべく、勉強会の開催や情報交換の場を含め、貴協会との間で多くの協議の場を持たせていただいてま いりました。しかるに本件については、貴協会から何等のご相談もご連絡もいただけず、本件に関する多くの問い合わせへの対応等に非常に苦慮したところであります。
 今後はネットワ−ク上での音楽のみならず様々なコンテンツを加味したサ−ビスの登場に対する対応、技術変化に対する対応等、課題は山積しております。従いまして、当協議会としては、今後このような混乱を避けるため、貴協会に次の2点を要望いたします。
  1. 公益法人としての認識を再確認し、今後本件のような、世に誤解を生じかねない行為は慎んでいただくこと。

  2. ネットワ−ク上での音楽著作物の利用等に関し、貴協会が関わられる事項については、当協議会にお知らせいただくこと。

なお、本件に関する貴協会のホ−ムペ−ジ上での釈明は既に拝見しているところではありますが、改めて当協議会に対し、貴協会のお考えをご提示くださるよう、お願い申しあげます。

敬具



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